キラーシンプトムを見逃さない
急変とは、患者の病状が急に悪化することを指します。
急性期病院や高次救急病院、ターミナルケア専門病院などでは日常茶飯事とも言えるかもしれません。
しかし、本来ならば病院内の急変はあってはならないことだとも言われているのです。
新人看護師の場合、患者の急変に何もできなかった、先輩看護師の足手まといになったというケースもあります。
そこで患者が急変しないためにどうすべきか、看護師としての対策を検討する人も多いです。
一般的にキラーシンプトムを察知して評価につなげることが、急変への進行を防ぐとされています。
キラーシンプトムとは、急変の状況に陥る6時間~8時間前から起きる体の異常や徴候です。
とりわけ呼吸不全・循環不全・代謝不全など、死に直結する可能性がある徴候があたります。
新人看護師は急変を未然に防ぐために、健康観察を入念に行うべきです。
また、急変時にキラーシンプトムが発生していないかを確認する迅速評価にも応用しましょう。
日中や夜間のバイタルチェック時には、胸郭の動きや呼吸の様子などを注意深く観察します。
そして、患者が訴える痛みなどにも耳を傾けることが大事です。
普段と比べて違和感があるときは先輩に報告し、アセスメントにつなげましょう。
患者に装着したモニターのアラームが鳴るなど急変のときは、落ちついて迅速評価を行います。
いびきや呼吸の異変、チアノーゼの有無、皮膚の色や体表温度を確認するのです。
そのほか、表情や呼びかけへの反応なども確認しましょう。